
開会挨拶される下村正直黒潮町長。

司会担当、土佐かつおさん。ユーモアあふれるトークで、重い議題も希望につなげる話術を駆使し大会を盛り上げました。当社のホームページアドレスと同じ名前です。

高知県漁業協同組合、明神努代表理事組合長。高知県の近海・沿岸鰹量の実態報告と今後の展望の中で苦しい鰹漁の実態が浮き彫りになりました。

高知新聞社・福田仁記者。鰹漁の実態を実際に鰹一本釣り船に乗り込み読者にわかりやすく正確に報道。私どもも大変勉強になりました。

(株)加寿翁コーポレーション、竹内太一社長。鰹なくしては語れない、高知の郷土料理。地域の特産品から頂いている恩恵をいかに地域にご恩返しをし、そこに暮らす人々とともに、未来を希望あるものにしていく当社の指名を語りました。

高知大学、受田浩之副学長。食品科学の専門博士として、鰹の栄養価は現代の生活習慣病を防ぐためにも是非とも必要。更なる有効活用を目指すためにも限りある資源にてはいけないと熱く語られました |
鰹(カツオ)の未来考えよう
『第一回鰹(かつお)フォーラムin黒潮町』
個性豊かな鰹の価値を科学的に解明し、
鰹の資源保護について考える初の全国会議。
『第一回鰹(かつお)フォーラムin黒潮町』が平成21年11月31日、幡多郡黒潮町佐賀の町総合センターで開催されました。
高知県伝統の食文化の数々、その食材として最も重要な鰹の資源保護を目的とし、高知・愛媛・沖縄の食品化学、水産研究がご専門の大学教授・実際に1本釣り鰹船に一週間乗り込み体験取材、鰹漁の現状と問題点を記事によって提議された新聞記者・長年高知の一本釣りを支えてこられた釣り漁師の皆様を代表する漁協組合長・食品研究所所長・そして高知県の鰹の食文化を早くより全国へ発信し続けてきた当社社長。総勢7名の各分野の専門家の鰹に関する発表とパネルディスカッション、実際に鰹を愛し、鰹を生業として生活される、中土佐町・黒潮町・愛媛県愛南町の3名によるわがまちの鰹自慢、鰹に対する熱い思いの熱弁がステージ上だけでなく会場全体にあふれる会議となりました。
激減する日本近海の鰹
鰹は近年の報道でもご存知の通り、価値の高い3kg程度の原魚水揚げ量が減少、特に日本近海の一本釣り鰹漁の水揚げは激減し、多くの鰹一本釣り漁師さんが廃業しています。
鰹の回遊ルートは大きく4つに別れ、日本近海に最も鰹が接近する黒潮ルートにより北上する鰹の資源量が毎年減少、近海鰹漁師さんはその異変にいち早く気づいていました。
鰹資源減少の原因
鰹は回遊魚、赤道近くから温帯域の最北端まで餌を求め回遊、これまで北限とされていた宮城県気仙沼を北限としていた回遊がさらに北上し鮪(マグロ)のように津軽海峡を経て日本海へ抜けるといった異状な情報まで入ってくるようになりました。地球温暖化は鰹に限らずあらゆる生き物の生態系を狂わせています。
そしてこの会議の出席者共通の認識は、鰹の資源量を最も減らしているのは、巻網漁であるというものでした。
互いの立場に立って共存を考える
有用なタンパク源を効率よく確保するために、鰹巻網漁はとても有効な手段です。日本の鰹巻網船は概ね100トンから200トンで網の長さは2,000m×200m、そんなに大きいのと思われる方も多いでしょうが、外国のものは、その何倍もあります。巻網の操業域は鰹の産卵漁場も含まれます。
鰹は加工品としても、その栄養価の高さから缶詰、鰹節等多くの食品として利用されています。会議当日も、鰹が疲労回復に優れた成分を持ち実際にスポーツ選手の成績に反映された結果や、鰹の持つ成分が脳の満腹中枢を刺激しメタボ解消に役立つ等、鰹が現代人には欠かせない食材であり、漁獲量の確保、そしてそれを維持していくための環境整備対策がいかに重要であるかが大学教授、専門学分野の博士によって発表されました。
急がれる鰹漁獲方法の法整備
近海釣り漁師の皆様の悲痛な痛み、最盛期には1日で一人70万円にもなった鰹の近海1本釣り漁師さんの殆どが今、鰹漁をあきらめようとしています。有用な資源利用の必要性からも、鰹巻網漁は必要な漁法でもあります。しかし資源の乱獲であってはなりません。そしてそれは、鰹が南半球を縦横無尽に回遊する魚であるがゆえに、日本一国の取り決めだけでは解決しない問題です。
日本が手本となる
鰹を愛し、鰹を最も良く知る国日本。日本にも現在、資源保護を目的とした鰹の漁獲に関する取り決めはありません。全世界に先駆けて鰹の資源保護を行い、長くその恩恵に預かるため、鰹の主要産地の産・官・学が高知の地に集まりその将来を自らが考えた『第一回鰹(かつお)フォーラムin黒潮町』。
環境問題の解決、有用な資源をうまく活用しながら次世代へと伝えることは、「その国の持つ文化や伝統、歴史によって培われてきた社会の仕組み、生活習慣のあり方を基盤にしなければ、どんな技術も生かされない。地球環境を守ることを是とする価値観を欠く社会にどんな技術を持ち込んでも最終的には失敗する。そして何よりアジアの国々は日本の技術や社会の仕組み、生活習慣の価値観を手本にしている。」という櫻井よしこさんの言葉を引用しても、長く鰹の恩恵にあずかってきた日本こそが先頭に立ち鰹の資源保護、そしてその環境問題に立ち向かう指名があります。
それぞれの、分野のエキスパートが国に働きかけ世界の模範となる資源保護のための、漁業法を作る。そして自らに制約を科した上で、世界に働きかけ鰹の資源保護を行う。
第二回のテーマを明確にし、黒潮町の近海漁師さんの代表者による『高知・黒潮一番地宣言』が発表され、『第一回鰹(かつお)フォーラムin黒潮町』。は閉幕しました。
次回開催までに当社もその役割を果たすべく、鰹の資源保護の働きかけを各方面に提案してまいります。 |